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海上保安庁 測量船 昭洋 視察 [その他の活動]

お台場に停泊中の、日本近海の大陸棚調査のための最新鋭測量船「昭洋」の視察を行った。

日本は国土面積たった38万平方キロの小さな島国である。しかし国土を取り囲む海には豊富な資源が眠っている。200海里の排他的経済水域(EEZ)をあわせた日本の面積は447万平方キロとなり、世界で第6位となる。我が国にとってはEEZは重要な意味を持っていることが理解できる。
たとえば沖ノ鳥島は国土面積にしたら数値にもならない、人がそこに立つこともままならないちっぽけな島だが、この島のもたらすEEZは40万平方キロであり、我が国の国土面積に相当する。中国政府は沖ノ鳥島が島ではないといちゃもんをつけてきているが、沖ノ鳥島は、満潮時にも水没せず、島としての用件を立派に備えており、中国の主張はまったく根拠がなく、逆に我が国としてまったく譲ることはできない大切な島なのである。

国連海洋法条約では、200海里までの海底を大陸棚として排他的な経済活動の権利をその国に与えているが、大陸棚は地形、地質が一定条件を満たす場合、延長することが可能とされている。我が国から伸びる大陸棚の状況次第で我が国の主張できる経済水域がさらに広がるというものである。そこにはコバルトなどの鉱物資源、100年分の天然ガスなど、金額にすれば数十兆円にのぼる宝物が眠っている。我が国の将来、次世代に残せる大きな贈り物として海洋資源を蓄える海域を確保することは我々の重要な責務でもある。

200海里を超えて大陸棚が伸びることを主張するためには、国連に設置された「大陸棚の限界に関する委員会」に対し、海底地形、地質学的資料を提出し、勧告をうけなければならないが、そのための海底の状況やプレートの構造などを解析するためのデータを収集するための測量船が「昭洋」である。

視察ではまず海上保安庁から本船の概要、大陸棚調査の概要などの説明を受けた後、調査のための様々な機器(高圧空気を放出して超音波を発生させてその反射で海底の状況を調査する機器など)、航海のためのブリッジやデータ収集のための部屋などを見学して回った。

音波探査装置


70日以上に亘る調査活動では通常の航海にはないような苦難もあるとのことで、関係者から貴重な経験談を聴くことができた。最後に、長い航海の後東京に帰港する日に必ず食べるというカレーライスをご馳走になり視察を締めくくった。


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