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国際問題に関する調査会 取りまとめ [国会活動]

「多極化時代における新たな日本外交」のうち日本のアジア外交についての総括の意見表明を行いました。わが党からは世耕議員が意見を表明したあと、各党からの意見表明に続いて自由討議となりました。

日中、日韓関係が難しくなってきている時期に、まさに東アジアでの日本外交のあるべき姿を考える絶好の機会になったと思います。

 


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 ○岸信夫君 この調査会におきまして多くの参考人の先生から様々な御意見をいただきながら議論してまいったわけでございますけれども、この東アジア共同体において何を目指していくかということを考えますと、やはり私は、まず第一に、この地域、各国の経済の発展、そしてそれに伴いますこの地域の安定ということを最終的には目指していくのかなと。すなわち、まず第一には、やはり地域での経済連携ということがまず第一に来るのかなと、こういうふうに思うわけであります。
 ただ、このことは、特定の国だけの利益につながる、すなわち経済活動における支配と被支配ということがこの圏内において起こってはいけないわけでありまして、各国に利益をもたらしまして、そしてこの経済圏全体での利益を確保していく、そして安定につなげていく、こういうことが大変重要なことなんではないかと、こういうふうに思うわけであります。
 ただ、その大前提となります、すなわち共同体構築の前提としてまず考えなければいけないということは、各国間のその民主化の進展度合いということがある程度同じレベルになってきていなければいけないんではないかと、こういうこと。そしてもう一つは、国民同士でやはり、先ほどからも先生からもお話ございましたけれども、価値観の共有ができてくる、こういう土台ができ上がっていなければいけないんじゃないかと、こういうふうに思うわけであります。
 特に、この経済活動についてですけれども、私も以前貿易の仕事に携わっておりまして、中国との仕事もずっとかかわってまいりました。以前、やはり中国との仕事というのは世界のほかのあらゆる国の仕事と比べても非常にやっていて恐ろしい、怖い、未知のリスクが多く抱えた仕事というのが多くあったわけであります。これは、やはり中国の会社なりそういったところが国際ルールにちゃんと従ってもらえない、そういう意味から何が起こるか分からないという意味で非常にやりにくかった。更に言えば、そういった環境の中で中長期にわたる投資活動といったものについても更にやはりリスクも高かったというふうに思います。
 そういう意味で脅威を感じていたわけでありますけれども、天安門事件以来時間がたって、特に沿岸部、上海を中心とする沿岸部での経済発展を見るにつけて、逆にこの中国と仕事をしないでいたら取り残されてしまうんではないか、中国がどんどん走ってしまうんではないかというような脅威に変わってきたわけであります。
 そこで今回の事件が、中国での事件がまた起こってきたわけであります。特に、中国でのこのデモ活動、破壊的な活動が非常に日本に対して向けられている、このこと自体がまた非常に大きな怖い脅威であるわけでございますけれども、より大きな問題としては、やはりその言わば犯罪行為を止めることのできない中国の政府の対応というところにあるんだと思います。
 先ほど長谷川先生からもございましたこの問題については、世界の各国、欧米諸国、そしてメディアも取り上げております。そうした中で一定の理解が図られているんだと思いますけれども、まだまだ中国がけしからぬというようなことでは一致しているということでもないのかもしれない。そういう意味では、我が国も、我が国から我が国の主張というものをしっかりと世界に発信していかなければいけないんだというふうに思うわけであります。
 この共同体の中で我が国が果たしていかなければならない役割ということで考えますと、やはりその経済活動ということになります。そして、やはり中国との連携ということも非常に進めていかなければいけないわけですけれども、その中で我が国にとって一番アドバンテージとしていかなければいけないのはやはり日米関係であろうと、こういうふうに思います。これはいわゆるアメリカの力をかりるとかトラの威をかると、こういうことでは決してなくて、あくまでも日米関係をしっかりした、軍事同盟のみならず、大きな意味での関係強化につなげていく、その上で我が国がやはりアジアの中で活動していくわけでありますから、この関係を強化した上でアジアの各国と付き合っていく、その中で安定を確保していく、このことが大変重要なんではないかと、こういうふうに思うわけです。
 やはりアジアに生きる日本ですから、アジア重視の外交というのは、これはこれで進めていかなければいけないことだと思いますけれども、今申しましたように、アジアの中での安定と発展というものはやはり日米の同盟を抜きにしては語り得ないんではないかと、このように思っております。
 以上です。


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